2025年8月30日(日)、浅草の夏を締めくくる「浅草サンバカーニバル パレードコンテスト」が行われました。
サウーヂ創立40周年、そして日本とブラジル国交樹立130周年を迎えるこの記念すべき年に、サウーヂはS1リーグにて優勝の栄冠に輝きました。実に10年ぶり4度目の優勝となります。
私たちは2025年のテーマを「いのちはめぐる~思いきり食べて、思いきり出そう! 40年分のいのちを受け継ぎ、未来へ向けて噴き出そう!~」に決め、丸一年がかりで準備を進めてきました。
「自然の中でエネルギーと栄養を循環させる生態系が私たちに与える意味を伝えたい」「先人たちが遺したものを余さず食べてとりいれ、次へとつなぐいのちを噴き出す」
この難しいテーマをいかにパレードで表現するか、サウーヂのアトリエでは、カーニバル構成を担当するチームメンバーを中心に、連日熱い議論が繰り広げられました。
いよいよ迎えたカーニバル当日は、都心の最高気温が38.5度に達する猛暑日。浅草寺裏でアレゴリア(山車)の仕上げに取り組むメンバーは、滝のような大汗を流しながら作業を続け、また、パレードのストーリーに沿った衣装とダンスでテーマを表現する各アーラの面々も、酷暑に耐えながら屋外練習を乗り切っていました。
出場したメンバーは総勢約300名。この日のために地方から駆けつけたメンバーや、しばらくぶりに活動に復帰するメンバーも。本番を待つ間の控え室では、バテリアのメンバーからハイーニャ・ヂ・バテリアの夏子に、寄せ書き入りの襷と記念品が贈呈されるセレモニーが行われました。
スタート予定時刻は15時53分。着々と準備が進み、メンバー一同は出発地点に集合しパレードの隊列を組んでいきます。そして、サウーヂの1988年サンバ・ヂ・エンヘード「情熱の街〜CIDADE DA PAIXÃO〜」がサウンドチェックを兼ねて演奏され、チームのボルテージが急上昇するなか、プレジデンチ・リョウタから熱い檄が飛び、ついに待ちに待ったパレードがスタートしました。
生き物たちが集う あおむしペロリ小さなカエル
親鳥咥え 子に与え 追うキツネ忍び足
ヘビは巻きつき 人々は狩りに
獲物を捕らえ勝利のダンス 食って食われて消化する
(サウーヂ2025年サンバ・ヂ・エンヘードより抜粋)
私たちはサンバの滋養を糧に、快感と共に音や踊りをまきちらす
懸命に生きて、やがて木の根元に倒れる
それが次のいのちの栄養となる
(サウーヂ2025年テーマシノプスより抜粋)
最後尾ゴール予定は16時43分。予定時間をいっぱいに使い切って、大きなトラブルもなく全員でゴール!
本番を終え、ほっと一息ついたのも束の間。
19:30ごろ、浅草サンバカーニバル表彰式に出席していたメンバーから「サウーヂ優勝!」の吉報が届きました。
控室に残っていた人、打ち上げ会場に向かっていた人、参加者全員が喜びの声をあげ、ともに抱き合い、中には涙する人も。
夜には地元・横浜野毛に戻って打ち上げ開始。会場では何度も「乾杯!」「サウーヂ!」が繰り返され、参加者同士で優勝の栄誉をたたえ喜び合いました。やがてパゴーヂ(テーブルを囲んで演奏するサンバ)が始まり、最後はみんなで今年のサンバ・ヂ・エンヘード「いのちはめぐる」を熱唱。サウーヂの宴は最高潮に達しました。
サウーヂを応援してくださった皆さん、浅草サンバカーニバル実行委員会の皆さん、カーニバルのためにご尽力くださったすべての方々、本当にありがとうございました。
(PHOTO BY 渡部晋也、間野真由美、サウーヂ広報班)