2017年の夏に、サウーヂのダンサーとして浅草サンバカーニバルに初出場したアルコさん。サウーヂへの加入は数年越しの夢だったとか。
もっと早く入っておけば良かった
――サウーヂを知ったのはいつ頃でしたか?
アルコ サウーヂを知ったのは2012年の夏です。他のエスコーラの当日アーラで浅草サンバカーニバルに出ていたんですが、その年に優勝したのがサウーヂでした。それで「サウーヂって強いチームなんだな」って、あこがれるようになっていったんです。でも、2016年の冬に初参加するまで4年かかりました。
――4年も! 参加をためらってる間はどんな心境でしたか?
アルコ 「強いチームだから練習も厳しいんだろうな」「サンバは初めてだけど私の今のスキルで大丈夫かな?」とか。正直怯えてました(笑)。ところが、入ってみたら優しい人ばかりだし、ダンスも基本から手取り足取り教えてもらえるし、「こんなことならもっと早く入っておけば良かった」って。
――練習に初参加したときのことを振り返ってください。
アルコ 私はまず全体練習に行ったんですけど、新人を迎え入れるウェルカム班の人から、初心者にもできるステップや、サンバのリズムに乗る方法を教わりました。バテリアの生演奏で踊るとき、見るからにカッコいいダンサーさんがすぐ横で一緒に踊ってくれたのも印象に残っています。新参者の私からしたら雲の上の存在のような方だったので、思わず感動しちゃいました。
サウーヂは家族、新たな青春の舞台!
――入ってみて分かった、サウーヂの特徴は?
アルコ 入る前は「絶対優勝するぞ!」って感じなのかと思ってたんですけど、そんなガツガツした雰囲気はなくって、みんな楽しむことを最優先にしていますよね。 誰もがサンバを楽しんでいて、お互いのいいところを伸ばそうとしているなって感じ。あとは、お酒!(笑) 練習やイベント後の飲み会がめっちゃ楽しいです。いい人がたくさんいて、おいしいお酒が飲めて、ひたすら楽しい……。「人、酒、楽しい」、それがサウーヂだと思います。
――サウーヂに入って良かったことは?
アルコ ダイエットに成功しました。踊ったから痩せたのではなく、かっこいい先輩ダンサーさんたちにあこがれて「私もああいう風になりたい!」って、日常生活から変えていったんです。スマホに保存した先輩の衣装姿の画像を、ダイエットの励みにしていました。
――その一方でツラかったこともあるのでは?
アルコ 浅草サンバカーニバルの衣装を自分たちで作るのはシンドかったです。まつり縫いを覚えられて女子力は上がりましたけどね。一緒に作業していた先輩が言ってくれた「サンバは人生そのものだからね、ツラい時もあるんだよ」って言葉が胸に刺さって、それで乗り切れました。
――衣装づくりをはじめ、裏方作業を通じて得たものはありますか?
アルコ 老若男女、いろんな人と親しくなれるのは大きいですよね。バテリアメンバーも衣装づくりを手伝いに来てくれて、一体感を感じました。大げさじゃなく、サウーヂは「家族」っていう感じ。浅草に向けて、ダンス練習や衣装づくりに打ち込むうちに「青春がまた来た!」っていう感覚も味わいました。
サンバに全力を注ぎたい
――サウーヂでの活動には満足していますか?
アルコ はい。最近は、週末がほぼサンバの予定で埋まっちゃってます(笑)。でも、全然飽きないんです。学生時代、舞台演出や振り付けの仕事に興味があったのですが、いまはサウーヂで振り付け班の一員になれました。趣味で始めたサンバですが、夢がかなったも同然なので、楽しみながら勉強していきたいと思います!
――今後、サウーヂでやってみたいことを教えてください。
アルコ 地元の海老名市でサンバカーニバルを企画して、そこで踊ってみたいです。「ここならパレードできるかな?」って場所は、もう目星を付けてありますよ。
プロフィール
アルコ
高校時代にチアダンスを経験。学生時代から様々なジャンルのダンススクールに通い、2016年11月よりサウーヂのメンバーに。ニックネームは「お酒=アルコール」が好きなため。神奈川県出身。
千里(ダンサー)
2018年、キャリア3度目となるハイーニャ・ダ・バテリアを務めることになった、ダンサーの千里さん。どんな経緯でサウーヂに加入し、いかにキャリアを積んできたのか。
はじめ&まちゃ(バテリア)
サウーヂには、家族や夫婦そろって参加しているメンバーも多い。東京都八王子市在住はじめさん&まちゃさんご夫妻(2016年9月加入)は、練習の度にサウーヂの活動拠点・横浜へ通っている。
パテュー(プシャドール)
サウーヂの研修生として、リオ・デ・ジャネイロに3か月間滞在。マンゲイラの息吹を直に感じてきたパテューさんに、話を聞きました。
かんちゃん(当日アーラ)
メンバーのなかには、浅草サンバカーニバルの本番だけ参加する「当日アーラ」の一員として活動を楽しんでいる人も。当日アーラでカーニバルを満喫している「かんちゃん」に、話を聞かせていただきました。